「男性更年期障害」の適齢期?

「更年期」というと女性の専売特許だと思う向きも多いだろうが、近ごろは男性更年期も市民権を得てきた。

症状は女性と似ており、疲労感、動悸、頭痛、肩こり、頻尿などの身体症状に加え、イライラ、不安感、うつ状態といった精神心理症状、またED(性機能障害)を訴える男性も多いという。

ホルモンの低下が要因だとされているが、閉経がきっかけになる女性の更年期ほど顕著ではなく、むしろストレスや過労、几帳面な性格などが関係しているようだ。

手短に言えば、50年働いてきて多少ガタがきた体に、仕事の失敗や家庭の不和、健康不安などがのしかかってくることで、体内の環境のバランスが崩れて不定愁訴が現れる、という話だ。

思い当たるフシがあれば「更年期」を想定して対処したいが、“更年期薬”はない。ホルモン補充療法はあるが、副作用が気になる。予防につながるサプリメントの明確な根拠もない。

た だ、崩れたバランスを調整する目的でいうなら、まずマルチビタミン、ミネラルを補給して様子を見るという手はある。これに主訴となる症状にあわせてトッピ ングする。大豆イソフラボンは男性のホルモンバランスにもいいようだ。頻尿が前立腺肥大の疑いならノコギリヤシがある。不眠ならバレリアン、勃起障害には マカがある。

とはいえ、酒やタバコ、不規則な生活を放置したままでは、珠玉のサプリメントも非力になる。運動不足だってホルモン分泌を低下させる一因だというのだから、まずは栄養・睡眠・運動・休息のチェックをお忘れなきよう。

(後藤典子=NPO日本サプリメント協会代表理事)