ダイエット・サプリメントの本道

いまやコンビニの棚にも並ぶサプリメント。「いわゆる健康食品」を指すが、定義はなく、形状は薬のようだがあくまでも「食品」だ。その市場は右肩上がりで膨らんでいる。しかし、利用実態をみると何となく危うい。

たとえばダイエットを目的 に、サプリメントを食事代わりに摂っているという若い女性は多い。中高年の男性にも肥満対策としてウケている。カロリーを抑えて必要な栄養素だけ補給でき るとか、糖質や脂質など肥満の元になる栄養素を体外に排出すると謳ったダイエットサプリメントは、どれも勢いがいい。

しかし、人間の身体はそう簡単にはできていない。そもそも極端にカロリーを抑えると、エネルギー代謝や新陳代謝といった身体の日常の営みに支障をきたす。車でいえばガソリン不足だ。

また、摂ったカロリーを代 謝するためには、ビタミンやミネラルといった必須微量栄養素が必要だ。カロリーがガソリンなら、ビタミンはエンジンオイル。だから食事を抜いてビタミンだ けを摂ることは、ガソリン切れの車に、エンジンオイルを注いでいるようなもの。役に立たない。

目の敵にされる糖質や脂肪も大切な栄養素だ。糖質は脳や神経系の活動に不可欠だし、脂質も細胞膜やホルモンの構成成分として欠かせない。こうした栄養素をダイエットのために捨て続ければ、いつか不具合がおきるだろう。

要は「ほどほどにバランスよく」食べ、足りない栄養素をサプリメントで補って代謝を整える。これがダイエットの本道ではないかと思う。

(後藤典子=ジャーナリスト、NPO日本サプリメント協会代表理事)