今回は当協会の理事長後藤典子と、ヘルスビジネスマガジン社代表取締役会長の木村忠明先生をお招きして、講座を行いました。
後藤典子理事長『サプリメントについて』
私たち消費者がベースとして押さえておくべき、サプリメントの基礎知識についてお話をいただきました。まず、そもそもサプリメントとは何なのか、またサプリメントと付き合うにあたって私たちが留意すべきことは何なのか、そしてサプリメント商品の正しい見方についてです。
サプリメントを含む健康食品の市場は現在年々拡大しています。メディアの影響や、コンビニなどで手軽に購入できるようになっている背景があります。また主に40代をピークにサプリメントを使う人が多い現状です。体の変化を感じ始め、健康管理に意識がいく年齢です。サプリメントは市場において、受け入れられてきている現状があるのです。
サプリメントは食品の特定の栄養成分を抽出した加工食品です。ですので、食事の「代用品」ではありませんし、薬と同様の目的で使用するものではありません。にんじんがカロテン、カリウム、食物繊維だけで出来ているわけではないです。一部の栄養成分であり、その他にも食材は見た目の色合いを楽しんだり、噛むこと、胃腸を働かせることなど栄養成分以外の要素も備えています。サプリメントはあくまでも、私たちの健康を補助するものなのです。
サプリメントの法的な位置付けは難しいのが現状です。口に入れるものは医薬品、食品に分類されます。食品はさらに、いわゆる健康食品、栄養機能食品、特定保健用食品に分類され、効能表示が規制されています。現在も健康食品の取り扱いについて、国で審議が続いている状態です。
ただ、サプリメントは現代の私たちの生活に必要なものとなっています。食事の欧米化、農薬や化学肥料の利用、加工食品、外食、ファーストフードなどによって私たちの食生活は変化し、インターネット、コンビニ、エアコンの普及などライフスタイルも変化しています。また紫外線や排気ガスなど生活環境も悪化し、ストレスの多い社会です。土地自体がやせてきている現状もあります。サプリメントは現代の私たちの生活を支える上で大きな役割を果たすものだと理解できます。
その付き合い方には留意が必要です。食品とはいえ、成分を抽出したものですので、製品の品質・内容、摂取の仕方、そして利用者の状態を考慮しなければなりません。特に、薬品との飲み合わせでは、相乗効果、相殺効果が考えられることから注意が必要です。
最後に当協会の定める正しいサプリメントを選ぶモノサシをご紹介しました。信頼できる先生方のご指導のもとに定めています。
サプリメントの意味を理解し、付き合い方を考え、正しいものを見極める目を養うことのできる講座となりました。この土台の上で、ご指導くださる先生方の話をより深く理解できるようになるだろうと感じました。
木村忠明先生『健康食品の規制』
健康食品を取り巻く法律を中心にお話しをいただきました。日本の健康食品がどのように分類されているのか、また通常の食品、医薬品との関係で健康食品がどのように法律的位置付けがされているのか、そして今後健康食品の規制がどのようになっていくのかについてです。
健康食品は大きく分類されています。国の制度があるものとないもので、「保健機能食品」といわゆる「健康食品」に分類され、「保健機能食品」はさらに「特定保健用食品」、「栄養機能食品」に分類されます。「特定保健用食品」は体調のリズム調節や生体防御、疾病予防、疾病回復、老化防止などの健康を維持する三次機能に注目し、不適切な生活習慣に伴う健康リスクを低減するように工夫された食品で、健康に対してどのような機能をもっているか「保健の用途」を表示することを、厚生労働大臣が許可した食品です。「栄養機能食品」は栄養素の機能の表示をして販売される食品で、ビタミン・ミネラルが1日当たりの摂取目安量に含まれる当該栄養成分量が定められた上・下限値の範囲内にあるものを言います。その分類によって商品の効能を消費者に示すのに細かな指導が行われているのです。
また健康食品はいくつかの法律によって規制されています。健康増進法、食品衛生法、薬事法、景品表示法などです。そして、薬事法と健康増進法により効果を言える食品は保健機能食品だけとなったのです。ただ、「医薬品広告3原則」で販売目的でなければ効能効果を言えるのです。顧客を引率する意図が明確であること、特定医薬品の商品名が明らかであること、一般人が認知できる状態であることの3点に該当しなければ言えるのです。これによって業者間の健康食品のやり取りが円滑に行われています。
そして今後の規制は、消費者庁ができたことや政権交代などで変わる可能性は大いにあります。ただ国際的に日本の健康食品行政は孤立している現状にあることが懸念されます。
規制の程度を定めることは難しい問題だと思います。しかし、国民一人ひとりが自分の健康について、しっかりと考えられるよう正しい情報を届けることができるように、法律があってもらいたいです。
[文責 瀬尾泰裕]