ブームに乗ってやって来る新素材

この季節、「ダイエット」という言葉が氾濫する。そこで、ダイエット訴求のサプリメントとしてにわかに浮上してきたのが、「糖代謝促進」役のα-リポ酸と「脂肪燃焼」役のL-カルニチンだ。昨年から人気のCoQ10とあわせて、“旬”のトリオである。

人気の要因は、テレビの健康番組など、マスメディアの影響が大きい。とくに「ダイエット」に照準を合わせると一気に化けたりするので、いずこもここを狙ってしのぎを削る。

昨年は「にがり」人気が女性のハートをつかんだが、結局、体験談ばかりで研究データに乏しく、しぼんでいった。かわって台頭してきたα-リポ酸だが、“抗酸化”を旗印に登場したのに、いつのまにか切り口を変えて“ダイエット商品”になっている。

客向けのパンフレットを見ると、α-リポ酸は「肥満のもとの糖を分解!」「中年太りの原因はα-リポ酸の減少」などとある。食事では微量しか摂れないのでサプリで、というアピールだ。

確かにα-リ ポ酸は、食べたものをエネルギーにする過程でスムーズに機能するよう働くが、それを食事での摂取では不可能なほど多量に摂取することでダイエット効果をあ げる、という宣伝文句には飛躍がある。要は、消費カロリーを増やすために運動したり、頭を使ったりすればこそで、飲めば中年太りが解消するわけではない。

ブームはときに人心を惑わす。心地よい言葉ばかりがもてはやされ、下火になれば、また次の手が来る。しかし私たちの身体とはそういうものだろうか。食べ物とはそういうものだろうか。

(後藤典子=NPO日本サプリメント協会代表理事)


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